W32TeX インストール法 (a) インストールディレクトリ。 まず、TeX をインストールするトップディレクトリを決め、なかったら作成 します。c:/w32tex, d:/tex, e:/ptex など何でもよいですが、 c:/Program Files/TeX のように途中にスペースコードが入っているものは 避けて下さい。ここの説明では c:/w32tex にインストールするとして 説明します。 c: md \w32tex (b) アーカイブファイルのダウンロード。 簡易インストーラ texinst2015.zip を使いますのでこれをダウンロードして c:/temp などに保存しておいて下さい。次に下記を参考にして、必要な アーカイブファイルをダウンロードして下さい。 ダウンロードしたアーカイブファイルは、一つのディレクトリに入れて おいて下さい。ここでは c:/temp に入っているとして説明します。 (c) アーカイブファイルの展開。 カレントディレクトリを、インストールディレクトリにして、そこに簡易 インストーラを展開します: c: cd \w32tex unzip c:/temp/texinst2015.zip そうして texinst2015 c:/temp とすると、c:/temp に保存してあるアーカイブファイルを展開してくれます。 c:/w32tex に残っている EXE ファイルは、有用なので copy *.exe bin のようにして、バイナリディレクトリに保存しておいて下さい。 (d) PATH の設定。 texinst2015 でアーカイブを展開したあとは、実行ファイルの PATH を設定する だけでインストールは終わります。texinst2015 が最後にメッセージとして、 PATH に追加するべき内容を表示します。c:/w32tex をインストールディレクトリ とした場合には c:\w32tex\bin を PATH に追加することになります。 PATH の設定法はオペレーティングシステムのヘルプを参照して下さい。 もしTEXMF, TEXMFCNF, TEXMFMAIN なる環境変数が定義してあったら、この定義 を削除して下さい。 ---------------------------------------------------- 最小インストール latex.tar.xz mftools.tar.xz platex.tar.xz pdftex-w32.tar.xz ptex-w32.tar.xz web2c-lib.tar.xz web2c-w32.tar.xz 標準インストール dvipdfm-w32.tar.xz dvipsk-w32.tar.xz jtex-w32.tar.xz ltxpkgs.tar.xz luatex-w32.tar.xz makeindex-w32.tar.xz manual.tar.xz newtxpx-boondoxfonts.tar.xz t1fonts.tar.xz tex-gyre.tar.xz timesnew.tar.xz ttf2pk-w32.tar.xz txpx-pazofonts.tar.xz vf-a2bk.tar.xz xetex-w32.tar.xz xindy-w32.tar.xz xypic.tar.xz フルインストール aleph-w32.tar.xz biblatex-biber.tar.xz context-doc.tar.xz context.tar.xz cweb-w32.tar.xz dvi2ps-w32.tar.xz dvi2tty-w32.tar.xz dvitools-w32.tar.xz lcdf-typetools-w32.tar.xz luajittex-w32.tar.xz luatexja.tar.xz m-tx.tar.xz omegaj-w32.tar.xz otfbeta.tar.xz plain2-2.54-w32.tar.xz pmx.tar.xz pstricks.tar.xz psutils-w32.tar.xz qpdf-w32.tar.xz sam2p-w32.tar.xz t1utils-w32.tar.xz tex4htk-w32.tar.xz texinfotools-w32.tar.xz tiff2png-w32.tar.xz ttf2pt1-w32.tar.xz txtutil.tar.xz ums.tar.xz uptex-w32.tar.xz utf.tar.xz vf-n2bk.tar.xz アンインストール法 W32TeX は、一切 レジストリ に触っていませんから、以下の (a), (b), (c) の作業で、完全にアンインストールすることができます: (a) TeX をインストールしたディレクトリを、内容と一緒に削除します。 (一つの方法として、エクスプローラで削除するべきディレクトリを 選択しておいて、Shift キーと一緒に Delete キーをおします。) (b) PATH から、TeX 用に付加したバイナリ用ディレクトリ (c:\w32tex\bin など) を削除します。 (c) TeX 用に設定した、他の環境変数があれば、それらの定義を削除します。 ファイルの簡単な説明 (01) aleph-w32.tar.xz Unicode に基づいた TeX の拡張版で、 e-TeX と Omega 1.15 をマージした Aleph です。フォーマットファイル omega.fmt, lambda.fmt, aleph.fmt, lamed.fmt のエンジンは全て aleph です。 すなわち、オリジナルの エンジン Omega の配布は廃止します。 (02) biblatex-biber.tar.xz biblatex パッケージと biber.exe を含みます。 (03) cjkzr.tar.xz CJK latex および,それに関する大変便利な contributions を含みます。 (04) context-doc.tar.xz PRAGMA ADE (Hans Hagen) による ConTeXt の Documents です。 PDF 形式のファイルがたくさん入れてあり、サイズが大きくなっています。 (05) context.tar.xz PRAGMA ADE (Hans Hagen) による ConTeXt の本体です。 perl, ruby と pdfTeX が必須です。 texexec foo では,エンジンとして pdfTeX を使ってfoo.pdf が出力されます。 texexec --xtx foo ではエンジンとして XeTeX が使用されます。 MKIV の場合は,LuaTeX あるいは LuaJITTeX がエンジンとして使用され, context foo, あるいは contextjit foo のように使用します。 詳細は、context-doc.tar.xz 内にある、豊富な文書をご覧下さい。 新しい情報は http://wiki.contextgarden.net/ をご覧下さい。 (06) cweb-w32.tar.xz D. E. Knuth と S. Levy による CWEB 3.64 です。 この W32TeX 版では Kpathsearch-6.0.1 に対応させていますので、 インクルードファイルや、ソースファイルは texmf.cnf の変数 CWEBINPUTS によって探します。デフォルトの texmf.cnf では CWEBINPUTS = .;$TEXMF/cweb// となっています。 Julian Gilbey による ctie.exe も同梱しています。これも Kpathsea-6.0.1 に対応しています。 (07) dvi2ps-w32.tar.xz 桜井貴文さんによる、dvi2ps-5.1j です。 (08) dvi2tty-w32.tar.xz dvi を テキストに変換するドライバです。 (09) dvipdfm-w32.tar.xz M. Wicks による dvipdfm-0.13.2d をもとにして、平田さんにより 日本語をサポートするようにされたものです。dvi から PDF を 作成するプログラムです。平田さんと Jin-Hwan Cho さん (dvipdfmx project team) により、大幅に書き換えられた dvipdfmx を含んでいます。 dvipdfmx では、日本語 OpenType フォントや、日本語 TrueType フォントを 埋め込むことができます。また、PDF 暗号化、日本語しおり等に日本語を入れ ることを (out2uni.exe を使うことなしに) 可能にしてあります。 参考のため、旧日本語版を dvipdfmo.exe という名前で含めています。 (10) dvipsk-w32.tar.xz dvi を ps に変換するドライバです。日本語をサポートしています。 (11) dvitools-w32.tar.xz dvi ファイルを処理するためのユーティリティ集です。 (12) jtex-w32.tar.xz 桜井貴文さんによる、 NTT-jTeX です。 (13) latex.tar.xz LaTeX2e のマクロおよびフォーマットファイルです。 (14) lcdf-typetools-w32.tar.xz Eddie Kohler さんによる LCDF typetools です。cfftot1, mmafm, mmpfb, otfinfo, otftotfm, t1lint, t1testpage を含みます。このうち otftotfm が Kpathsea に対応しています。 (15) ltxpkgs.tar.xz LaTeX2e の基本的なパッケージ集です。 (hyperref, tools, graphics, psnfss, mfnfss, AMS-LaTeX など)。 (16) luajittex-w32.tar.xz LuaJITTeX です。これは LuaJIT によって LuaTeX の高速化を試みたものです。 (17) luatex-dev-w32.tar.xz LuaTeX の開発版です。 (18) luatex-w32.tar.xz LuaTeX の安定版です。 (19) luatexja.tar.xz LuaTeX-ja パッケージです。 (20) m-tx.tar.xz Dirk Laurie さんによる M-Tx Preprocessor です。 (21) makeindex-w32.tar.xz 旧アスキーjTeX 付属の jmakeindex (jmakeindex.exe), オリジナルの makeindex (makeindex.exe), およびアスキー株式会社による mendexk (mendex.exe) を含みます。 (22) manual.tar.xz Manual ページです。pdf に変換してあります。ごく一部 W32TeX に あてはまらないものもあります。 (23) mftools.tar.xz mktextfm, mktexpk, ps2pk の実行ファイルを含みます。 (24) mftrace-w32.tar.xz gf フォントから type1 フォントを作成するツールです。スクリプト インタープリタ python (2.7) が必要です。 (25) newtxpx-boondoxfonts.tar.xz newtx, newpx, boondox フォントです。 (26) omegaj-w32.tar.xz Omega に於いて日本語を扱うことができるようにしたものです。 Matt Gushee さんのものに基づき、line breaking なども可能に しています。更に GT フォントを使うこともできます。また、lambda を 用いて、sjis, jis, euc, unicode (big endian and little endian), utf-8 のうちの任意の encoding で日本語 dvi を作成できるようにしています。 エンジンとしては aleph を使うようにしています。 (27) otf.tar.xz 齋藤修三郎さんによる otf パッケージ stable 版。 (28) otfbeta.tar.xz 齋藤修三郎さんによる otf パッケージ beta 版。 beta 版とはいえ、これが最もよく使われています。 (29) otfdevel.tar.xz 齋藤修三郎さんによる otf パッケージ current 版。 (30) pdftex-w32.tar.xz pdfTeX を含みます。また、pdfLaTeX で、日本語 PDF を出力 するサポートファイル topdftex.exe を同梱しています。日本語 PDF を出力 するには ums パッケージも必要です。 (31) pgfcontrib.tar.xz pgf-TikZ およびそれに関する contributions を含みます。 (32) plain2-2.54-w32.tar.xz NEC の内田さんによる、 plain2 2.54 です。 (33) platex.tar.xz アスキー(株) による、 pLaTeX2e のマクロおよびフォーマットファイルです。 (34) pmx.tar.xz Don Simons さんによる PMX preprocessor for MusiXTeX です。 (35) pstoedit-w32.tar.xz pstoedit version 3.62 を含みます。 (36) pstricks.tar.xz PSTricks パッケージを含みます。 (37) psutils-w32.tar.xz Angus Duggan, Reuben Thomas による、PostScript utilities です。 一部のものは perl が必要です。 (38) ptex-w32.tar.xz アスキー(株) による、 pTeX の実行ファイル、およびサポートファイルを含み ます。ソースファイルの名前に日本語を使うことができます。 Kitagawa Hironori さんによって e-TeX 拡張された e-pTeX も含んでいます。 実際のところ、platex のエンジンは e-pTeX です。LaTeX の少なくない パッケージ類で、e-TeX 拡張が前提となっているので、e-pTeX の存在は 大きな意味を持っています。 (39) qpdf-w32.tar.xz pdf にいろいろな処置を施すことができる、qpdf.exe です。 (40) sam2p-w32.tar.xz Szabo Peter による、bitmap file を eps や pdf に変換するアプリケーション です。 (41) t1fonts.tar.xz AMS による CM Type1 フォントをはじめとして、有用な Type1 フォントを含みます。 (42) t1utils-w32.tar.xz Type1 フォントユーティリティ t1utils-1.38 です。 (43) tex-gyre.tar.xz TeX-gyre フォントを含みます。 (44) tex4htk-w32.tar.xz Kpathsearch-6.0.1 に対応させた TeX4ht です。 TeX4ht は Eitan M. Gurari さんによるもので、TeX, LaTeX ソースから、html, xhtml, xml などを出力するものです。日本語を扱うには、NTT-jTeX の jtex, jlatex を使用します。 NTT-jTeX は日本語を 256 以内ずつにわけて、 サブフォントとして実現してあるので、実際上欧文 TeX とほぼ同じで TeX4ht に手を加える必要がないわけです。ただし、TeX4ht が利用する形で、フォント の準備をする必要があります。この作業をされたのは行木孝夫さんです。 tex4htk-w32.tar.xz には、行木さんによる、Unicode の dnp-htf-fonts.tar.gz および、EUC-JP の dnp-htf-fonts-euc.tar.gz を Shift_JIS に変換したものを を予め含めさせてもらっています。 Shift_JIS encoding を可能にするため、 オリジナルの tex4ht.c を修正しています。出力ファイルにおける日本語 エンコーディング は Shift_JIS (デフォルト) と utf-16 が選択できます。 より完全なのは utf-16 ですが、古い browsers では表示できないことがあり ます。詳細については、texmf/doc/tex4ht/win32に入っている tex4htk-w32.txt を読んで下さい。 (45) texinfotools-w32.tar.xz Texinfo-4.13 のうち、 Windows でも有用なツールを含みます。 日本語 TeX (pTeX, jTeX) に対応させています。texinfo.tex は pTeX、 jTeX に対応していますが、pTeX, jTeX で無いものを使用する場合には、 オリジナルと同じ動作をします。 (46) tiff2png-w32.tar.xz tiff を png に変換するプログラムです。 (47) timesnew.tar.xz Acrobat Reader 4.0x, 5.0x 付属の Type1 フォント TimesNewRoman と Arial を TeX で利用するための vf, tfm, およびマクロです。 (48) ttf2pk-w32.tar.xz FreeType 2 とリンクした ttf2pk と ttf2tfm です。ttfdump も入れてあります。 (49) ttf2pt1-w32.tar.xz FreeType 2 とリンクし、Kpathsearch に対応させた ttf2pt1 です。 TrueType フォントから Type1 フォントを生成する converter です。 (50) txpx-pazofonts.tar.xz Type1 フォントパッケージ TX fonts, PX fonts および mathpazo 用の フォントです。 (51) txtutil.tar.xz テキストファイルの行末コードを、各 OS 用に変換する簡単な プログラムです。 (tounix, todos, tomac)。 入力テキストファイルはどのタイプでも OK です。オリジナルのファイルは セーブされないことに注意して下さい。 (52) ums.tar.xz 稲垣淳さんによる、ums パッケージです。もともと、Windows 標準の msmincho.ttc, msgothic.ttc を Unicode で使用するものでしたが、 これらのフォントがなくても、汎用に Unicode で定義される広い範囲 の文字を使用できるようにしてあります。dvipdfmx で使用するための 仮想フォントを同梱しています。 (53) uptex-w32.tar.xz Tanaka Takuji さんによる、内部エンコーディングが Unicode の 拡張版 pTeX (upTeX) です。 Kitagawa Hironori さんによって e-TeX 拡張された e-upTeX も含んでいます。 (54) utf.tar.xz 齋藤修三郎さんによる utf パッケージ。 (55) vf-a2bk.tar.xz pTeX 用 virtual fonts を集めたものです。 (56) vf-n2bk.tar.xz NTT-jTeX の出力 DVI を dvips(k) で扱えるようにするための virtual fonts です。 NTT-jTeX の出力 DVI が dvipdfm でも扱える ようになります。 (57) w32tex-src.tar.xz W32TeX のソースです。最新のソースというわけではなくて、ほぼ 1 年に 1度しか更新していません。 (58) web2c-lib.tar.xz TeX 用の基本的なサポートファイル集です。 (59) web2c-w32.tar.xz TeX および関連する実行ファイル群です。 (60) xetex-w32.tar.xz Jonathan Kew さんによる XeTeX です。 (61) xindy-w32.tar.xz lisp による インデックス作成ツールです。 (62) xymtex.tar.xz 化学構造式で有名な XymTeX パッケージです。 (63) xypic.tar.xz xypic パッケージを含みます。 (64) gtftex.zip 本田知亮さん、稲垣淳さんとの共同による、pLaTeX 用 GT フォント パッケージです。GT フォント番号、Shift_JIS コード、 代理文字(いわゆる嘘字)の、3 種類の入力法をサポートしています。 また、奥村さんによる js クラスと共に使用するための特別バージョン も入っています。適当な一時ディレクトリで展開し、README.txt (Unix システムの場合は README.euc) に従ってインストールして下さい。 (65) texinst2015.zip 簡易インストーラです。tar, gzip, bzip2 ,lzma, xz を含みます。 アーカイブが c:/temp に入れてあり、 TeX を c:/w32tex 以下に インストールするとすれば、 c: cd \w32tex texinst2015 c:/temp とすることによりインストールできます。 tar.exe は三浦重喜さんによるものを少し改善したもので、圧縮フィルタ として gzip と共に bzip2 もサポートしています。 bzip2 を用いるとき の、短い形式のオプション文字は j としています。xz を用いるときの オプション文字は J です。なお、一般にオプション文字は省略可能です。 (66) textrace-w32.zip TeXtrace を Windows 上で実行できるようにしたものです。 lambdaj 用の type1 フォント msmin??.pfb, msgoth??.pfb の質を 向上させることを主たる目的としています。勿論汎用に使用できます。 これは決まったディレクトリにインストールするというものではなく、 適当なディレクトリに展開して、そこで作業をするというものです。 展開したら、文書 README-W32.txt を読んで下さい。 なお、Windows Vista 以降では、互換性に問題があって動作しないので、 現在では殆ど役にたたないものです。 (67) unzip.exe Info-ZIP による、zip ファイル展開プログラムです。コマンドライン 形式で便利なものです。 主として簡易インストーラ texinst2012.zip を 展開する目的で置いています。 ------------------------------ A. Kakuto